Hasegawa Takashiの日記

1977年生まれ。いわき市勿来町に住んでいます。自然豊かないわき市で活動する日記を書いていきます。

いわき市議会令和3年12月定例会一般質問質疑

久しぶりの更新になりますが、去る12月8日(水)いわき市議会令和3年12月定例会の一般質問に登壇しました。3回目の登壇でしたが、緊張止まらず(汗)。しかも、一問すっ飛ばすというハプニングが・・・

 

以下に当日の質疑の流れを掲載しますので、ご一読頂けると幸いです。なお、正確な議事録については、いわき市議会の「会議録検索」がありますので、そちらをご覧いただけると幸いです。

 

(長谷川)おはようございます。6番いわき市議会つつじの会の長谷川貴士です。内田市長、9月の市長選でのご当選、誠におめでとうございます。市長就任後、激務をこなされているかと思いますが「人づくり日本一」のまちの創出による本市の中長期的な課題解決に向けた力強い市政運営にご期待申し上げます。それでは以下通告順に従い、質問を行います。大きな項目の1点目は、「本市のスマート社会推進に向けて」です。Society5.0と呼ばれる超スマート社会は、仮想空間と現実空間を高度に融合し、人々が活き活きと活動できる社会像と言われており、AIやロボット、IoTなどの技術を取り入れて社会的課題を解決することを目指しています。このSociety5.0はSDGsの取り組みと相まって、世界各国、そして各企業が激しい競争のもと、日々技術が進歩しているところです。例えば、今年7月には、スロバキアにおいて「空飛ぶ自動車」が70kmのフライトに成功したニュースが話題になりました。映画「007」のボンドカーも実現しそうな勢いだと感じるくらいでした。さて、いわき市役所においては、本年3月の組織改定において「スマート社会推進課」の新設や、ソフトバンク株式会社と本市が連携協定をし、民間の専門的な知見を活かしながら、本市のスマート社会推進に向け積極的な取り組みを進めているとことです。スマート社会推進といっても様々な取り組みがある訳ですが、その1つにMaaS(マース)と呼ばれるサービスがあります。MaaSとは、Mobility as a Service(モビリティ・アズ・ア・サービス)と呼ばれるもので、一般的なものとして、現在、電車やバス、飛行機など複数の交通手段を乗り継いで移動する際、それらを跨(また)ぐ移動ルートは検索可能となりましたが、予約や運賃の支払いは、各事業者に対して個別に行う必要があります。このような仕組みを、手元のスマートフォン等から検索~予約~支払を一括に行えるように、ユーザーの利便性を大幅に高めることや、移動の効率化により都市部での交通渋滞や環境問題に加え、交通弱者対策などの問題解決に役立てようとする考え方の上に立っているサービスです。このMaaSについて、いわき市では、本年より具体的な取り組みが始まっていますので、関連する質問を伺っていきます。まず、最初に、現在進められている「いわき版MaaSプロジェクト」の全体について伺います。1つとして、いわき版MaaSプロジェクトを実施した目的について伺います。

(総合政策部長)本市においては、人口減少や少子高齢化の進行、広域多核分散型の都市構造などにより、日常生活において自動車を使う割合が中核市で最も高い状況にあるなど、極度の自家用車依存の社会となっております。また、公共交通機関については、利用者の減少、担い手不足、ICT化の遅れなどが生じており、市民の皆様の生活交通の維持確保や市外からの来訪者の二次交通の確保など、交通課題の解消がまちづくりを進める上で極めて重要となっております。いわき版MaaSプロジェクトは、こうした課題の解消に向け、ICT技術の活用や新たな移動手段の確保等により、移動の効率性や新たな移動手段の確保等により、移動の効率性や利便性の向上を図ること、そして、他の地域サービスと連携した新たなサービスを構築することにより、市民生活の快適性の向上や地域経済の活性化につなげることを目的として実施しております。

(長谷川)2つとして、いわき版MaaSプロジェクトが実際に取り組んでいる内容について伺います。

(総合政策部長)いわき版MaaSプロジェクトにつきましては、昨年11月に、福島県タクシー協会いわき支部、MONET Technologies株式会社、本市の3者で締結したいわき版MaaS推進事業に関する連携協定に基づき、官民共創の推進体制を構築し取り組んでいるところです。その内容としては、行政サービスの向上を図る「行政MaaS」、観光等の来訪者の利便性向上を図る「観光MaaS」、交通弱者等の買い物支援を行う「おつかいMaaS」の3つの取り組みを進めております。

(長谷川)只今、答弁にありました通り、本プロジェクトでは、3つの具体的な取り組みが行われています。それではそれらの詳細について伺っていきます。まず、行政MaaSについてです。1つとして行政MaaSの目的について伺います。

(総合政策部長)高齢者運転による交通事故の増加が社会問題となり、運転免許証の自主返納などが進む中、中山間地域等においては、自家用車に代わる移動手段の確保が困難な場合も多く、生活に支障をきたす恐れが生じております。行政MaaSにつきましては、こうした不安の解消に向け、行政サービスが地域へ出向くことで、市民の皆様の利便性向上を図ることを目的として実施しております。

(長谷川)2つとして、行政MaaSの取り組み内容について伺います。

(総合政策部長)行政MaaSにつきましては、利用目的に応じ、座席や机などの車内レイアウトを自由に変更することができるマルチタスク車両に、双方向での通信環境等を整備し、本年10月から来年1月までの期間としており、川前地区、田人地区、中央台地区の集会所や公民館を「お出かけ市役所」として巡回しております。また、その具体的内容は、健康相談や手話通訳相談などの各種相談業務をはじめ、住民票や税証明書等の申請受付及び発行業務、マイナンバーカードの新規申請業務などの行政サービスを提供しているものです。

(長谷川)窓口と全く同じ業務とまではいきませんが、それでもオンラインを活かした行政手続きや相談業務等を幅広く行うことができ、相談を受ける職員側も移動時間が生じないため、効率的に業務が行えるメリットがあります。3つとして、既に行政MaaSの利用が始まっていますが、利用者の感想を伺います。

(総合政策部長)実際に行政MaaSを利用された方からは、「支所まで家が遠く不便だったので便利になる」、「車の運転ができなくなったときのことを考えると重要なサービスである」、といった好意的な意見が寄せられております。また、「他の地域でも実施してほしい」、「継続的に取り組んでほしい」、といった要望も受けているところです。

(長谷川)先日行われた「いわきFC」の公式戦でもマイナンバーカードの出張申請を行われましたが、イベント等に合わせ柔軟に移動できるのも大きな魅力だと思います。まだ始まったばかりの新しいサービスのため、好意的な意見が多いものと受け止めますが、継続してどのような意見が出るのか、課題も含めて適切なニーズ調査をお願いします。4つとして、今後の行政MaaSの取り組みについて伺います。

(総合政策部長)行政MaaSの取り組みにつきましては、中山間地域等における行政サービスを補完する機能として、大きな期待が寄せられているところであります。こうしたことから、今後は、今般の実証における利用状況や利用者の意見等を踏まえ、市民の皆様のニーズ及び課題等を把握しながら、提供可能な行政サービスや、必要とする地域、さらには実施体制やニーズに応じた車両等について調査・検討を進め、将来的な社会実装へつなげて参ります。

(長谷川)いわき市は、かつて市で日本一の面積を誇り、現在も全国的に面積の広い自治体の1つです。しかし、面積の約7割が中山間地域で、高齢化による移動手段確保の困難と相まって、市役所や支所等に行くのも一苦労な地域があるのも実状です。本年6月の定例会で、オンラインによる行政手続きについても質問しましたが、やはりマイナンバーカードの普及率や利用方法等を考えると市民サービス向上に本格的に寄与するにはまだ時間がかかると感じています。そのような問題を解決する一助となるのが、この移動市役所である行政MaaSであると考えます。行政が市民側へ出向くことは、市民サービスの向上に加え、行政と市民の距離を縮めるための新たな仕組みとして期待できることからも、今後もニーズや課題を的確に捉え、通常の業務として導入されることを要望し、次の質問へ移ります。次に観光MaaSについて伺います。1つとして、観光MaaSの目的について伺います。

(総合政策部長)観光MaaSにつきましては、観光やビジネス等で本市に来られる方々の二次交通が課題となっていることを踏まえ、交通手段を確保するとともに、ICT自技術等を活用することで、利用者の利便性や観光エリア内の回遊性の向上を図り、地域経済の活性化や、本市の魅力の向上につなげることを目的として実施しております。

(長谷川)観光MaaSについては、国内外・行政・民間ともに様々な取り組みが積極的に進められていますが、2つとして、観光MaaSの取り組み内容について伺います。

(総合政策部長)観光MaaSの取り組みにつきましては、本市の観光拠点である小名浜及び常磐地区において、本年11月から来年3月までの期間、小名浜地区25箇所、常磐地区26箇所に設置したエリア内の乗降ポイント間をタクシーと同様に距離に応じた運賃で移動できるサービスを提供するものです。また、小名浜常磐区間を片道千円で結ぶ既存の定時定路型乗り合いタクシーと合わせて、スマートフォンなどから予約が行える配車アプリやキャッシュレス決済を導入しております。さらには、利用者特典として、エリア内協賛店で割引等が受けられる、電子クーポンの発行などの取り組みを実施しております。

(長谷川)3つとして、観光エリア小名浜地区25箇所、常磐地区26箇所、合計51箇所を選定していますが、選定の考えについて伺います。

(総合政策部長)乗降ポイントの選定につきましては、エリア内に営業拠点を有するタクシー事業者、いわき観光まちづくりビューロー、市関係部署などによる検討の場を設けております。その中で、観光を目的とした来訪者のニーズや移動傾向等を想定し、駅等の交通結節点のほか、観光施設や利便性の高い商業施設等を選定したところであります。

(長谷川)実際に確認しましたが、両地区の観光ポイントを的確に捉えていると思っています。利用者が増えれば、観光エリアのポイントも掴めると思いますので、状況に応じながらより適切な選定をお願いします。4つとして、決済方法として、現金に加えキャッシュレス決済を導入していますが、キャッシュレス決済の種類について伺います。

(総合政策部長)キャッシュレス決済の種類につきましては、エリア内の乗降ポイントの間を移動するタクシーにおいては、Suicaなどの交通系電子マネーWAONnanaco、PayPayの4種類を導入しております。また、小名浜常磐区間を運行する定時定路型乗合タクシーにおいては、WAONnanaco、PayPayの3種類を導入しております。

(長谷川)5つとして、キャッシュレス決済を導入した理由について伺います。

(総合政策部長)キャッシュレス決済につきましては、新型コロナウイルス感染症拡大の要因となる接触機会を減らし、感染抑制に向けた衛生環境を築くこと、また、昨年度、いわき駅周辺地区で実施したグリーンスローモビリティの実証事業において、キャッシュレス決済の利用者が半数を超えるなど、普及が進んでいること、これらのことから、サービス利用者の利便性向上や、交通事業者の料金管理面の効率化を図るため、導入したものです。

(長谷川)特に交通系カードで決済ができるメリットは大きいものと考えます。交通系カードは、今や都市部の電車やバス・タクシーの乗り物の支払いだけでなく、コンビニでの買い物や日常生活で幅広く使えるカードの1つです。現在のコロナ禍を鑑みてもキャッシュレス決済は支払いのシームレスという点では、使用頻度の高いものを採用していくことは賢明だと考えます。6つとして、利用者特典として、デジタルチケット販売サービス「PassMarket」を活用し、小名浜地区、常磐地区の協賛店で利用できる電子クーポンを発行していますが、その内容について伺います。

(総合政策部長)電子クーポンにつきましては、観光MaaS専用サイトからタクシーを利用された方を対象に、利用者特典として発行するものです。利用者は、小名浜地区10箇所、常磐地区23箇所の計33箇所の協賛店において、クーポンを提示することで、観光施設の入場割引券や飲食店での割引、無料プレゼントなど、店舗ごとに設定された各種特典を受けることができる仕組みとなっております。

(長谷川)両地区で合計33箇所、ともに魅力的な協賛店と特典が含まれていて、私もMaaSを使って特典を受けてみたいなと思えるお店もたくさんあります。ご協力を頂いている、協賛店のPRも大切なので、今後、取り組みが進みましたら、伺ってみたいと思います。7つとして、例えば、本市では、キャンプやサイクリング等のスポーツの取り組みも魅力的なところがたくさんあります。本市の自然豊かな観光資源と観光MaaSとの連携について所見を伺います。

(総合政策部長)本市では、多くの観光資源を有しておりますが、本市の広域性や公共交通機関脆弱性などにより、駅や高速バス停留所などから、それらの観光資源までの二次交通の確保が課題となっております。このことから、本実証におきましては、駅などの交通結節点に加え、塩屋崎灯台や三崎公園、白水阿弥陀堂といった景勝地、キャンプやサイクリングなどを楽しむための施設を、乗降ポイントとして選定し、つないでいるところです。今後も、地域の交通事業者や観光関係事業者等と連携のもと、移動手段を確保し、交通利便性の向上を図るとともに、情報発信を強化することなどにより、本市ならではの観光資源の魅力を最大限に発揮し、観光交流人口の拡大等につなげて参りたいと考えております。

(長谷川)8つとして、今後、電車やバス等の公共交通機関との連携の可能性について所見を伺います。

(総合政策部長)観光MaaSにつきましては、公共交通で移動する観光客等の二次交通の確保を目的に、小名浜地区及び常磐地区の駅や高速バス停留所などの交通結節点を拠点として、電車やバスと接続し、利用することを想定した取り組みとなっております。将来的には、電車やバス、タクシーなどの複数の公共交通機関を切れ目なくつなぎ、利用者が目的地まで一括して検索や予約、決済ができ、スムーズに移動できる環境の実現を目指しているところです。

(長谷川)観光MaaSは、既に多くの観光地で先進的な取り組みが進められている状況にあります。サービスとしては、本市独自の画期的なサービスを提供するというよりも、シームレスに本市の魅力ある観光地に誘導することが目標の1つになるのかと考えています。そのために重要なのは、誘導する観光ポイントの魅力アップだと思いますし、そのために観光・文化・スポーツ政策の磨き上げを宜しくお願いします。本プロジェクトの最後、おつかいMaaSについて伺います。 1つとして、おつかいMaaSの目的について伺います。

(総合政策部長)公共交通機関を利用しにくい地域に居住する方や免許を自主返納された方など、移動手段の確保に不安を持つ方々の日常生活での買い物が地域課題の一つとなっております。おつかいMaaSにつきましては、こうした方々へ買い物支援を行うことにより、生活利便性の向上や移動に係る負担軽減を図ることを目的として実施しております。

(長谷川)2つとして、おつかいMaaSの取り組み内容について伺います。

(総合政策部長)おつかいMaaSの取り組みにつきましては、地域包括連携協定を締結する株式会社マルトと連携し、本年11月から来年3月までの期間、同社のショッピングセンター窪田店をモデル店として、周辺地域を対象に、実施することとしております。その内容としては、利用者が、カタログ等を見ながら、電話で注文した商品を自宅に届けてもらう「電話宅配サービス」、店舗で購入後に、サービスカウンターに預けた商品を自宅に届けてもらう「来店配達サービス」の二つの宅配サービスを提供するものとなっております。

(長谷川)3つとして、ここがなかなか見えないところではあるのですが、本実証には、地域活性化包括連携協定を締結する企業との連携したものでありますが、本市行政がどのように関わっているのか伺います。

(総合政策部長)本実証では、限られた時間の中で、多くの方々の買い物支援を実現させるため、効率的な経路検索が行える配送システムが必要となります。このため、市としては、同システムの導入を支援するとともに、今般の宅配サービスの取り組みを、市民の皆様へ広く周知する役割などを担っているところであります。

(長谷川)4つとして、目的の1つでもありますが「買い物弱者支援」という面では社会的な役割としても重要と考えますが、今後の取り組みについて伺います。

(総合政策部長)今後につきましては、本実証を通じ、市民の皆様のニーズや課題等を把握しながら、実施エリアの拡充や、更なるデジタル技術の活用について、検討を進めて参ります。また、高齢者はもとより、幅広い世代や多様化するライフスタイルに合わせた、新たな買い物支援サービスについても検討を進め、利便性の向上につなげて参りたいと考えております。

(長谷川)おつかいMaasもサービスとしてまだ始まったばかりで、エリアも限定的です。このサービスは、買い物弱者支援という社会的には非常に重要な取り組みである一方、採算面では、どのように利益を生み出していけるのかが企業側の最大の課題だと考えますが、企業と行政の得意分野を活かしながら、1つのモデル作成を是非図って頂きたいと期待しています。また、今回、本市行政が関わる部分については、他の企業でも活用できる取り組みでもあることから、将来的には幅広い活用ができるようなプラットフォームの作成をお願いします。以上、「いわき版MaaSプロジェクト」について、質問を行ってきました。現在、茨城県日立市では、「日立地域MaaS実証実験」に取り組んでいます。これは、自家用車に依存した地方におけるMaaSモデルの確立を目指し、既存の交通とデマンドサービスや将来的な自動運転をシームレスにつなぐアプリの提供、それらを支える情報基盤整備を日立市で実証しているものです。MaaSの世界的な課題の1つは、ビジネスモデルをどう形成するかにあると言われています。このプロジェクトにも助成金等が使われているかと思いますが、その期間内で結果を導き出し、実証から実用へ移れるのかの判断も含め、スピード感をもって積極果敢に挑戦して頂くことを期待し、次の質問に移ります。

 

次の質問は、本市の次世代交通システムの取り組みについてです。現在、航空・鉄道・自動車などの交通システムは省エネルギー化と環境性能の一層の向上が求められています。高齢者や子供が安全に移動できる社会や都市の渋滞、満員電車の解消に向けて一層の効率化と安全性の進化が期待されています。高齢者から子供まで全ての人にとって安全で便利な新しい技術を活用した交通システムが、次世代交通システムと言われています。現在、本市でも交通課題解決の1つとして、実証実験が進められています。その1つが「グリーンスローモビリティを活用した次世代交通システム」です。グリーンスローモビリティとは、電動で、時速20km未満で公道を走ることが可能な4人乗り以上のモビリティで、本市ではこの乗り物を「トイボ」と呼んでいます。スマートフォン等のアプリから乗車予約や運行状況を確認できる「オンデマンド配車プラットフォーム」を活用し、効率性や環境に配慮しながら、本市おける交通利便性の向上や地域の活性化などを目指しています。これまで小名浜地区やいわき駅周辺で実証実験が行われてきています。そこで、本実証実験の結果を中心に何点か伺います。

 1つとして、令和2年いわき駅周辺地区で実施した「グリーンスローモビリティを活用した次世代交通システム実証」の取り組み結果について伺います。

(総合政策部長)昨年度、いわき駅周辺地区で実施したグリーンスローモビリティの実証事業につきましては、新たな移動手段を導入することで、交通利便性の向上を図り、中心市街地の活性化等につなげることを目的として実施したところであります。その内容としては、令和2年7月から令和2年11月までの期間、地区内に23箇所の乗降ポイントを設け、スマートフォン等から予約ができるICTシステムやキャッシュレス決済を導入した、デマンド型の運行を行ったものであります。利用実績としては、実証期間内の123日間で、延べ3,719人の方々にご利用いただき、需要の高さを伺えたところです。また、利用の際の予約方法としては、スマートフォン等からの予約が8割、キャッシュレス決済の利用が5割となっており、市民の皆様にICTの利活用が浸透してきており、交通のICT化が利用者の利便性向上につながる可能性が高いことが把握できたところです。

*2つめ飛ばしてしまいました・・・

(長谷川)3つとしては、本実証の結果より、どのような課題が得られたのか伺います。

(総合政策部長)昨年度の実証によって得られた課題としましては、スマートフォン等の操作が苦手な方でも容易に操作し予約ができるよう、システムの改善や利用説明会の開催など、利便性や利用者のリテラシー向上に向けた取り組みが必要であること、また、駅やバス停での乗り継ぎがしやすいよう、ICTシステムでの情報連携など、既存の公共交通との接続強化が必要であることがあげられます。さらには、まちづくり団体や商業者との連携のもと、持続可能な運行に向けた収益の確保や実施体制の構築などの仕組みづくりが、大きな課題であると認識しております。

(長谷川)次のステップに進むためには、只今の答弁で示されました課題を解決する必要がありますが、4つとして、グリーンスローモビリティを活用した今後の取り組みについて伺います。

(総合政策部長)今後の取り組みにつきましては、令和2年度の実証運行の結果を踏まえ、たいらまちづくり株式会社や平商店会連合会からは、継続的な運行を希望する声が寄せられ、また、交通事業者からは、前向きな意向が示されたところです。このことから、グリーンスローモビリティの社会実装に向けた、更なる実証運行の実施について、現在、関係機関等と協議を進めているところです。また、その取り組みにあたっては、子育て世代や高齢者、地域事業者などからも広く意見等を伺っているところであり、これらの意見等をもとに地域のニーズを踏まえた運行計画の策定や、利用者の利便性向上を図るための次世代交通システム構築を図りながら、準備を進めて参ります。

(長谷川)今回の質疑では取り上げていませんが、現在、地域再生計画の一つとして「スマートモビリティとデータドリブンを核としたいわきスマートシティ推進事業」も進められていますが、そのあたりとも連携してくるのかなと考えています。先ほどのMaaSもですが、データを元に次のアクションを決めたり、意思決定を行ったりする「データ駆動型のシステム」を構築することで、蓄積される膨大な移動データを、将来的な地域の交通計画やまちづくり計画の意思決定に大きく寄与できる可能性があることからも、次世代交通システムの更なる構築と積極的な取り組みをお願いします。最後の質問となりますが、今後の取り組みを含め、本市のこれからのスマート社会の展望について所見を伺います。

(総合政策部長)市としましては、AIやIoT、ロボットなどの先端技術が急速に発展する中、これらの技術をまちづくりに取り入れ、地域課題の解決や、地域の活性化につなげていくことは、Society5.0の実現に向けた、今後のまちづくりの基本になるものと認識しております。暮らし、健康、産業、教育など、あらゆる場面でデジタル技術を適切に活用することにより、かだいの解決が図られ、市民の皆様の生活の質の向上や、健康定命の延伸につながり、また、働き方改革が進み、時間的、肉体的余裕が生まれることで、市民の皆様が、日々の生活の中でスポーツや文化活動を楽しむなど、活き活きと暮らし、誰もが活躍できる地域社会が実現できるものと考えております。一方で、本社が将来に渡り魅力あるまちであり続けるためには、伝統や風習、郷愁を誘う風景、にぎやかで活気ある商店街など、アナログ的な文化が息づくことも大切であると考えております。これらのことを踏まえ、デジタル技術が浸透し、便利で快適でありつつ、五感で楽しさや喜びを感じられる、スマートでかつ人間らしさに溢れたいわき市の将来を展望し、目指して参りたいと考えております。

(長谷川)以上、本市のスマート社会推進に向けて質問を行いました。広域多核都市である本市においては、人口減少も相まって、スマート社会推進に求められる期待は今後ますます大きくなるものと思います。本市のスマート社会推進を通じ「魅力あるまちづくり」「住んで良かったと思えるいわき市」になるために、積極果敢に挑戦することを期待し、次の質問に移ります。

 

 次に大きな項目の2点目は、「勿来地区の都市づくり」についてです。いわき市では、令和元年10月に新たな都市づくりの指針となる「第二次いわき市都市計画マスタープラン」及び「立地適正化計画」を策定され、これまで多くの先輩議員の皆さんが質問してきました。これらの計画は、人口減少や少子高齢化など、様々な社会的な課題が顕在化している現状において、長期的な視点に立った都市づくりを進めていくために策定されたものであり、広域多核都市である本市では重要な計画であると考えます。そこで、今回は、現在進められている第二次いわき市都市計画マスタープラン及び立地適正化計画を通じ、勿来地区のまちづくりがどのようになっているのか、その現状を伺っていきたいと思います。1つとして、第二次都市計画マスタープラン策定の目的について伺います。

(都市建設部長)都市計画マスタープランは、長期的な視点に立った都市づくりの目標やその具現化に向けた土地利用、都市施設の整備などに関する取り組みの方向性を示すものであります。本市では、平成11年3月に「第一次市都市計画マスタープラン」を策定し、土地利用の規制・誘導や道路・公園等の都市施設の整備、さらには、土地区画整理事業などの市街地整備を進め、当該プランの策定以降、約20年の計画期間が経過する中、各種事業の進捗や東日本大震災の影響による社会・経済情勢の変化、人口減少を踏まえ、現行計画を改定することとし、令和元年10月に「第二次市都市計画マスタープラン」を策定したとことであります。当該計画におきましては、将来都市像を「ネットワーク型コンパクトシティIwaki」とし、平や勿来などの主要な拠点と周辺拠点において、機能の集約化と効率化を図りつつ、複数の拠点が連携し有機的な軸で結ばれることで、人口減少下においても持続可能な都市運営の実現を目指して、土地利用や都市施設などに関する取り組みの方向性や地域づくりの方針などを示したものであります。

(長谷川)2つとして、第二次都市計画マスタープランにおける勿来地区の位置づけについて伺います。

(都市建設部長)勿来地区につきましては、南部地区の都市機能の集約を図るとともに、内外の広域的なネットワーク形成を担う「広域拠点」として位置付けております。また、製造業やエネルギー産業を担う拠点都市として、躍進し続ける都市づくりを目指すとともに、国道6号勿来バイパスの整備をはじめとした高通時軸の機能強化を図るなど、本市南の玄関口として、広域交流の拠点に相応しい都市づくりを進めることとしたものであります。

(長谷川)3つとして、立地適正化計画の目的について伺います。

(都市建設部長)「市立地適正化計画」につきましては、人口減少下においても一定の人口密度を維持しながら、拠点性を高めるコンパクトなまちづくりを進め、持続可能な都市づくりの具現化を図ることを目的に、第二次市都市計画マスタープランと併せて策定したものであります。当該計画におきましては、市内の主要な拠点において、医療、福祉、商業棟の都市機能を誘導する「都市機能誘導区域」を設定しております。また、その周辺において都市機能を支え、一定の人口密度を維持する「まちなか居住区域」を設定し、都市機能の適正な配置や居住の誘導を図っていくものであります。

(長谷川)4つとして、勿来地区においては、植田駅周辺が都市機能誘導区域に指定されていますが、そこで、植田駅周辺の都市機能誘導区域に誘導すべき都市機能について伺います。

(都市建設部長)植田駅周辺の都市機能誘導区域におきましては、病院や幼稚園、保育所等の医療・子育て機能や日常生活を支えるスーパー等の商業機能を誘導することとしております。また、市内の産業を支える事業所等の業務機能など、エネルギー産業集積の特性等を活かした広域交流の拠点に相応しい都市機能を誘導することとしております。

(長谷川)5つとして、立地適正化計画に基づき、勿来地区において今後どのような取り組みを進めていくか伺います。

(都市建設部長)「市立地適正化計画」におきましては、居住及び都市機能配置の適正化を図るため、まちなか居住区域及び、都市機能誘導区域内への移住や立地に対する補助金等の支援を行うこととしております。合わせまして、これら区域外における建築行為等に関する市への届け出制度などにより、緩やかに居住や都市機能の誘導を図ることとしております。勿来地区におきましても、県内外の移住希望者や不動産業界、民間企業等に対して制度の周知を図り、活用を促すとともに、地域のまちづくり団体等との連携を図りながら、居住の誘導や都市機能の集積に取り組むなど、南部の広域拠点に相応しい都市づくりを進めて参ります。

(長谷川)広域多核都市である本市において、勿来地区は、本市南部の広域拠点として、製造・エネルギー産業集積の特性や、歴史と豊かな自然環境を活かし、それらの交流拠点の中心に相応しい都市づくりを進める必要があると考えています。都市計画マスタープラン及び立地適正化計画は、20年先を見通した計画であり、社会情勢が目まぐるしく変化する中、計画を具現化するには、後ほどまとめて述べますが、色々な課題があると思います。住民のみなさんには「住んで良かった、住み続けたい」と思えるまちづくりを進めていただくよう要望し、次の質問に移ります。

 質問の2番目は、「土地区画整理事業」についてです。本市はこれまで、数多くの土地区画整理事業が実施され、道路や公園、住宅地といった整然とした街並みが形成されてきており、住環境の基盤整備が形成されてきました。これまでに勿来地区におきましても植田・勿来地区など、現在の市街地部の多くが、この土地区画整理事業により整備されてきました。また、東日本大震災により勿来地区で甚大な被害を受けた小浜地区や岩間地区は、復興のまちづくりの手段として「震災復興土地区画整理事業」が進められ、津波を防ぐ堤防のかさ上げや防災緑地、土地区画整理事業による宅地や公共施設の一体的なまちづくりが進められてきています。そこで、これまでも本市の市街地整備に活用されてきた土地区画整理事業について伺います。1つとして、土地区画整理事業は、市街地整備の代表的な事業の一つとして多くの地区で導入されてきましたが、市街地整備を行うにあたり、土地区画整理事業を導入するメリットについて伺います。

(都市建設部長)土地区画整理事業は、一定の区域において、道路、公園等の都市基盤施設と整形化された宅地を一体的に整備する代表的な市街地整備手法でございます。また、当該事業を導入するメリットといたしましては、地区外への移転を伴う用地買収方式の道路整備事業とは異なり、減歩や換地といわれる土地の交換により、既存家屋等を地区内に移転しながら、道路や宅地を整備していくため、居住者が同一地区内で生活再建することが可能となり、既存のコミュニティーの維持が図られやすいこと、また、地区内の低未利用地を新たな宅地として再編することにより、居住人口の増加や多様な経済活動の展開など、地域の活性化につながることもあげられます。

(長谷川)2つとして、現在、勿来支所の南側地域一帯において、勿来錦第一土地区画整理事業が進められていますが、その事業の概要について伺います。

(都市建設部長)勿来錦第一土地区画整理事業は、勿来支所南側地域の約64.2haの区域において都市計画道路や公園等をはじめとした都市施設を計画的に整備するとともに、居住環境の整備改善を図ることを目的として実施しております。当該事業のこれまでの経過でありますが、平成7年度より事業に着手して以降、調査設計を経て、順次、仮換地の指定や建物の移転等を進めながら、道路及び宅地の整備等を進めているところです。令和3年11月末現在の進捗率は仮換地指定率で約92%、また事業費ベースで約78%となっており、現在は令和11年度の換地処分を目指して事業を進めているところです。

(長谷川)3つとして、土地区画整理事業では、整備が完了した宅地の一部を保留地として売却することができ、勿来錦第一土地区画整理事業においても、保留地の販売を行っていますが、保留地を販売する目的について伺います。

(都市建設部長)保留地の販売につきましては、事業区域内において、道路の整備、宅地造成及び建物移転補償などを実施する費用の一部に充当すること、さらには、減歩による宅地面積の減少を緩和するためのいわゆる付保留地として販売することを目的としております。

(長谷川)4つとして、保留地の販売価格はどのように決定されているのか伺います。

(都市建設部長)保留地の販売価格につきましては、周辺地価の動向も参考にしながら、事業の資金計画を踏まえたうえで、年度ごとに不動産鑑定士など、学識経験者からなる土地区画整理評価員会に諮問して決定しております。

(長谷川)5つとして、勿来錦第一土地区画整理事業の保留地販売の進捗状況について伺います。

(都市建設部長)保留地の販売につきましては、まず、平成11年度から付保留地を随意契約により販売を開始し、さらに平成29年度からは、一般保留地を一般公募により販売を開始しており、これまで令和3年11月末までに、合わせて278区画のうち201区画、約72%を売却しております。

(長谷川)6つとして、保留地販売については、事業財源の確保を図りつつ、その一方で、販売を促すためにも価格を引き下げることも有効と考えますが、所見を伺います。

(都市建設部長)近年における保留地の販売は、宅地需要の低迷を背景に厳しい状況となっており、保留地処分の推進を図る一つの方策として、販売価格の見直しについても検討が必要であるものと認識しております。しかしながら、価格の見直しにあたりましては、それに代わる財源の確保や整備水準の見直しなど、事業の収支バランスを十分に検討する必要があるものと考えております。このため、これらの検討に際しましては、周辺の地価動向や土地区画整理事業全般にわたる諮問機関である土地区画整理審議会や土地区画整理評価員などの意見なども踏まえながら適正な保留地価格について、慎重に判断して参りたいと考えております。

(長谷川)単純に価格を引き下げることは財源確保の観点から好ましいと考えてはいませんが、購入側から見ると、周辺の利便性や地価と比較されてしまうのが実状です。十分な検討はされていると思いますが、事業を進める観点からも、財源確保を図りながら、価格の再検討をお願いしたいと思います。7つとして、事業財源の一つである保留地の販売は、円滑な事業推進に必要不可欠であると考えますが、保留地売却の促進に向けた取り組みについて伺います。

(都市建設部長)保留地の販売促進に向けましては、これまで、市の広報紙やホームページなどによる広報をはじめとして、駅・公民館・スーパーマーケットなどの集客施設や地元企業等へポスターやチラシを配布するなどPR活動を行って参りました。また、不動産情報誌への掲載やハウスメーカーと連携した受託展示場での広報などに取り組んできたところであります。今後のおきましては、これらの取り組みに加え、宅地購入希望者のニーズにあわせて、保留地の形状・形質の変更を計画するなど、さらなる販売促進に向け、取り組んで参ります。

(長谷川)8つとして、最後の質問ですが、勿来錦第一土地区画整理事業をはじめ、今後の土地区画整理事業の取り組みについて伺います。

(都市建設部長)土地区画整理事業の実施にあたりましては、土地の減歩や換地、家屋の意見等に対する権利者の方々との合意形成が不可欠です。また、本事業は道路や宅地などを一体的に開発する事業であることから、事業期間が長期間に及ぶこととなるため、家屋移転等に対する権利者意向の変化を的確に捉えて事業を推進することが肝要であるほか、事業財源である国の補助金や保留地処分金等の計画的な確保も求められているものであります。このため、引き続き、権利者の方々に対しましては事業の進捗に応じた丁寧な説明に努めるとともに、国や県等の関係機関と緊密に連携して事業を推進して参りたいと考えております。土地区画整理事業は、地域の課題に応じて柔軟に運用することで、より効果的に市街地の整備を進めることが可能な手法でございます。これらを踏まえまして、今後におきましても、必要に応じこれまで本市が培ってきた土地区画整理事業のノウハウをまちづくりに活用して参る所存でございます。

(長谷川)土地区画整理事業は、市民の暮らしや生活の場、経済・産業の場として発展を続けてきた市街地の基盤整備を担ってきました。また、先の震災からの復興へのまちづくりに際し、広大な被災地域を面的に再生させる手法としてその有効性が示されているものと考えています。また、土地区画整理事業は、「都市計画の母」と呼ばれているのですが、総合的で住みやすいまちづくりには、この区画整理方式が大切であるとともに、本市の都市計画で示している「コンパクトシティー」を形成する上で、土地区画整理は、今後益々重要になると考えます。この事業が将来に渡り持続ある本市発展に向けた市街地整備の有効な手法として今後も活用されるためにも、現在進められている土地区画事業をより魅力あるものとし、円滑に進めていただきますようお願いします。

 今回は、勿来地区の都市づくりについて、現状を伺いました。冒頭述べましたが、どの計画も将来的な課題を見据えれば、あって然るべきものだと考えますが、勿来地区は、今後、小名浜道路の開通や国道6号勿来バイパスの北茨城市関本町への延伸により、自動車による交通の利便性は今後ますます向上すると想定されます。それに伴い、人の流れも変化することが予測され、どのように地域が変わっていくのかを的確に把握し、その地域の再生・構築を地域住民のみなさんと行政が真剣にタッグを組んで取り組まなければならないタイミングだと思っています。また、計画ではコンパクトシティーについて示されていますが、近年耐震工事が進められた勿来支所がある中で、行政機能はどう進めていくのか、もう少し言えば、隣接する消防署や公共施設の在り方も含め、早い段階で議論していかなければ、住民の皆さんとの合意形成を図るのも難しくなってくると感じています。震災より10年の節目を迎え、次のまちづくりをどう進めていくか、今後状況を見ながら、触れていきたいと思います。以上を持ちまして私の一般質問を終了します。ご清聴ありがとうございました。

 

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